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大将のひとりごと

岐阜県岐阜市の出前すし専門店 あっと鮨 です。 ここでは、ホームページ内ではご紹介し切れない おすしの話や、大将の日常を、綴って参ります。

   

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子供の目

 今日のお話は、少々長くなるかもしれません。

お時間のある方は、お付き合いください。


先日、娘が勉強をしている時に、

食事をしていた私のところへ来て、

『おとうさん、いい話だから音読してあげるね!』 と

テキストの文章を読み始めました。

 《テキストの全文》
 いま苦労をしておけば、将来に楽ができる、といったことを言う
人がある。ぼくは、このことばが、きらいだ。
 ずっと苦労をして、その計画が達成できて、満足している人間
なんて、僕はなりたくない。人間というものは、どんな計画だって、
死によって中断されるだろう。きみたちの同年代で、突然に不意
の死にあったりすると、まさしく中断といった感じだろうが、年を
とったところで、それは同じことだ。
 人間というものは、いつでも、何かを新しくやろうとしている方が
よい。もうすべて、計画を成し遂げて、あとは老いと死を迎える
ばかり、なんてのにならぬほうがよい。だから、
そうして生きている限り、計画を達成された後は楽になる、
なんて生き方はつまらない。
 ただし、人間は年をとると、気が弱くなるものだから、自分の
過去の苦労を美化して、現在を肯定しがちなものである。
若い頃に苦労をしたからこそ、現在の自分があるなどという大人は、
つまらないとは思うが、君たちは若いのだから、彼らを軽蔑する
よりは、その老いの弱さを、いたわってやってほしい。しかし、
きみたちが、それに巻き込まれて、現在の苦労が将来の為など
からとは、絶対に思ってほしくない。それは、
きみが年をとって弱くなってから、言うことばだ。
 もちろん、人生には多少は苦しい事もあろうから、それは
それなりにやってよい。山を登るのに、汗をかくこともあろう。
しかしぼくは、それを山頂を目指すことばかり思うより、
登り道のあれこれを、汗を流しながらも楽しむ方を好む。
山頂の白雲に思いをはせる事はあっても、
それは夢でいろどりを添える為で、やはり現在の登り道にこそ、
楽しみはある。 山頂を望み、そして山頂に達することで
満足するだけでは、山だっておもしろくあるまい。まして、
人生は山登りではない。
山頂なんて定まっていない。かりに山に似ていたとしても、
となりの山に方向転換することだってあるし、
山麓を巻いて進むことだってある。そして、
それなりに、自分の人生を充実して生きるのであって、
決まった頂上をめざして、みんなが進む様なものではない。
 かりに、五年後に死んでも、この今を充実していきるべきことには、
変わりない。夢というのは、将来の達成で報いられるより、
なによりも、この現在を生きる為にある。

           「まちがったっていいじゃないか」 ちくま文庫

 作者は、若者に対し、「今の苦労が将来の安楽を約束する

などと思わず、今を充実して生きる事を考えてほしい。」

と投げかけています。

 娘は、私に何を言いたかったのだろう、、

 6月に入って暇な日が続いていた私は、

少々落ち込んでいました。

自宅が仕事場なので、

いつも仕事をする姿を見られている事に

なりますが、、、

 6月8日 12歳になった娘に、

なんだか励まされちゃったみたいです。

そうそう、

いい時も、よくない時も、

今を楽しまなくっちゃね

おとうさんもがんばるよ

ありがとう

大きくなったね

おまえもがんばれよ






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自家製玉子焼き

IMG_1426.jpg
  当店自慢の玉子焼きです。

 鰹節で取った出汁に、

 砂糖、塩、みりんを加え、

 新鮮な玉子と合わせます。
                           IMG_1386.jpg           IMG_1389.jpg             
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  焦げ目のない鮮やかな黄色に仕上げているのが、

 当店の玉子焼きの特長です。 また、砂糖や、みりんを

 使った甘い玉子焼きをそのように仕上げるのが、

 職人技です。



海老 (車えび)

IMG_1356.jpg  
  当店のボイルえびは、

 車海老を使用しております。

 
 
IMG_1355.jpg
 海老の背が曲がらないように

 串を打ちます。



IMG_1357.jpg  たっぷりのお湯でちょうど火が

 入った瞬間に茹で上げるのが、

 おいしいプリッとしたえびに仕上げる

 コツです。
IMG_1362.jpg 

 しっぽを傷つけないように

 丁寧に皮をむきます。
 

IMG_1371.jpg 一匹づつ開いて、

 背わたを取り除き

 形を整えます。


IMG_1382.jpg  盛り込み鮨の、並、上、特上

 単品のにぎり、全てこの

 車えびを使用しております。

    1個 
210円(税込み)

IMG_1105.jpg
  
   天然生車えびも有ります。

   1個 315円(税込み)







アメリカでのすし

 アメリカのすし店は、

他民族国家という性質上、顧客のターゲット

により大きくお店の雰囲気が異なります。

つまり、日本人を多くの客層に持つ大都市の

すし店では、ほとんど日本のすし店と変わりない

おすしが味わえますし、日本人の少ない田舎町の

すし店では、それこそベトナム人や、中国人が

すしを握るお店も少なくありません。

そういったお店では『これってすし?』

と言いたくなる様なものもたくさんあります。

因みに私が勤めていたお店は、

オーナーは台湾人でしたが、

日本食を任されていたのは、私をはじめ

日本人ばかりでした。

 お米は、錦米といわれる米で、

日本の米とほとんど変わりなく、おいしいお米でした。

ちょうど当店が使っている”はつしも”によく似た

つぶの大き目のお米です。

ねたは、アメリカにもおいしい魚はたくさんあります。

まぐろ、サーモン、かんぱち、グルーパー(白身魚)、、

などは、生で新鮮なものが手に入りました。

しかし、はまち、あなご、うなぎ、のり、かんぴょう

わさびなどは、日本からの輸入が頼りです。

もともと、生魚を食べる習慣のない欧米人ですが、

このところのヘルシーブームで、すしは大人気でした。

 わたしたち日本人には、固定観念というものが

根強くあると思いますが、アメリカ人にはそれがありません。

それぞれ、思い思いにすしを楽しんでいるようでした。

たとえば、わさびのツーンとくる感覚が好きな人は、

わさびに少量の醤油を混ぜ、緑色したわさび醤油を

つけて食べます。ポン酢をつけて食べる人、

マヨネーズや、ケチャップをつけて食べる人。

『それはないやろ~』と思うようなことを平気で

やってのけます。

そんな中で、教えられる事もたくさんありました。

当店の変わり巻なども、そんな一例です。

今では、回転すしさんなどでも当たり前のようにならぶ

揚げ物を使った巻物や、アボカドを使ったすし

シャリが外側になった巻すし。これらは、欧米からの

逆輸入すしです。

 ”すし”という食文化は、

もはや日本人だけのものではありません。

世界中どこへ行ってもすしを口にする事が出来ます。

しかし、その形はかならずしも私たちが思い描く

すしの形ではないかもしれません。

現代のすしの基本が、酢飯に在るのならば

その広がりは、想像を超えていく事でしょう。

そんなすしの可能性に、

これからも挑戦し続けたいと思います。











アメリカでの仕事 

 今から20年も前の話ですが、

この出来事が無かったら今の私もお店も

存在しないと思うのでお話します。

よろしかったら、お付き合いください。


 私が、アメリカのフロリダ州へ渡ったのは、

1988年(昭和63年)5月

ちょうど、ぎふ中部未来博が行われていた年です。

当時の私は、まだ25歳の怖いもの知らずでした。

私にアメリカでの仕事を紹介してくれた友人夫妻と

私、そして当時の妻の4人で出国しました。

 アメリカでの仕事と言っても、就労ビザも無く、

観光ビザで入国してオーバーステイ(不法滞在)する

といった強引なやりかたでした。

英語が話せるわけでもなく、仕事先のお店の

情報も無く、ただ”仕事がある”というだけで

アメリカへ向かいました。

 アメリカでの私たちの受け入れ先のオーナーは

台湾人で、しばらくの間そのオーナーの自宅で

お世話になっていたのですが、

アメリカに居るはずなのに聞こえてくる言語は

中国語ばかり、、、

『これは、とんでもないところに来てしまった。』

と言うのが、最初の印象でした。

やがて仕事先が決まり、

フロリダ州の州都タラハッシーという町にある

『LUCY HO'S』 というお店の本店で働く事となりました。

 英語の話せない私は、すしの仕事には付けず、

キッチンの仕事を任されました。

もともと、和食割烹料理店で修行した経験があるので

てんぷら、てりやき、鍋料理といった裏仕事には

慣れてはいましたが、やっぱり表に立つ仕事がしたい、、

それには、英語が話せないとおはなしになりません。

私は、アメリカ人の友人を作り、日本語を封印

英語だけの生活を心がけました。

そして1年、少しアメリカ人との会話が

出来るようになっていました。

 最初の表舞台は、鉄板焼

アメリカで鉄板焼といえば 『紅花』

が有名ですよね!

そう、包丁をくるくる回したり、パフォーマンスをするんです。

つたない英語と日本人特有の器用さを活かした

パフォーマンスでお客さんは、大喜びでした。

そして、3年が過ぎた頃

やっと『すしバー』に立つことが出来たのです。

すしのカウンターは、鉄板焼と違いごまかしが

利きません。

ちゃんとお客様とお話が出来ないと

仕事にならないのです。

日本のすしカウンターのように、

すしバーへ来るお客のほとんどが板前との

会話を楽しみにしてくるのです。

すしバーには、いろんなお客様がみえます。

フロリダ州の州知事、アメリカンフットボールの

スター選手、日本人のプロゴルファー

(岡本綾子、小林ひろみ、服部みちこ)選手なども

おみえになりました。

 この岐阜の片いなかで尚且つ出前専門といった

現在の私の商いでは、

到底縁の無いような有名人をお相手できたのは、

私の中での宝の一つです。


                       次回 アメリカでのすし





























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